民主党の海江田万里(かいえだ・ばんり)代表(65)は15日、党本部で記者会見し、衆院選での落選を受けて代表を辞任することを正式に表明した。党執行部は年内に新代表を選出する代表選を行う方向で調整を始めた。党内には細野豪志(ごうし)元幹事長や前原誠司元外相、岡田克也代表代行らを擁立する動きがある。ただ維新の党との合流を視野に入れる細野、前原両氏と、党再建を目指す岡田氏との間には溝があり、党内は分裂含みの様相も呈している。
海江田氏は15日、都内のホテルで枝野幸男(ゆきお)幹事長らと会談し、代表辞任の意向を伝達した。その後、記者会見を行い、「私が議席を失うことが確定し、辞めることを決意した」と説明。「民主党は73議席を獲得したが、安倍晋三政権の暴走を止めてほしいとの声を受け止める数字にはならなかった」とも述べた。
党執行部は15日夜の臨時役員会で、新代表の選出方法を協議。年末が迫っていることから、臨時党大会で所属議員による投票のみで選出する案が有力だ。ただ、「焦らず党再建に取り組むべきだ」(中堅)として、年明けに党員やサポーターの投票も行う正式な代表選を求める声もある。