≪【自民】増税で審判「当然」≫
東京・平河町の自民党本部では、午後8時を過ぎて自民の大勝が報じられ始めると、会見場の壇上に陣取った茂木(もてぎ)敏充選対委員長(59)と稲田朋美政調会長(55)ががっちりと握手を交わした。幹部らは当選確実になった候補者の名前に次々と赤いバラを添え、笑顔を見せた。
安倍晋三首相(60)が「アベノミクスを問う」と掲げた衆院選だが、投票率は低く、2012年の前回衆院選を大きく下回る見通し。「“永田町の論理”だけで選挙をしたのが低投票率につながったのでは」と問われた谷垣禎一(さだかず)幹事長(69)は「指摘は当たらない」と反論。「増税の判断について国民の信を問うというのは、極めて当然のことだ」とも強調した。
茂木氏は自民の単独過半数について「事前調査で良い結果も出ていた。全国を回って手応えがあった」と振り返った。
選挙戦は早くから自民優勢が報じられたが、それでも安倍首相は北海道から九州まで25都道府県で応援演説に駆け回った。特に、民主党の海江田万里(かいえだ・ばんり)代表(65)や枝野幸男(ゆきお)幹事長(50)ら野党幹部との激戦となっていた選挙区に重点を置き、自ら乗り込んで勝利をもぎ取ろうとする執念を見せた。