13日夜に首相が最後の演説場所に選んだのは、前回衆院選と同じ東京・秋葉原。若者ら約3000人を前にアベノミクスの成果を強調、民主党批判を繰り返したが、集団的自衛権の行使容認や特定秘密保護法には触れずじまいだった。
≪【民主】迷走のツケなお重く≫
野党転落から2年で総選挙を迎えた民主党。安倍内閣で閣僚の不祥事が相次ぐ中での選挙戦だったが、追い風はほとんどなく、小選挙区で党首の敗北も伝えられた。東京都千代田区の党本部の開票センターは、静まり返った。政権時代の迷走を非難する声もあり、当時のツケが重くのしかかった。
100人を超える報道陣が詰めかけた開票センターの白い壁には、恒例の候補者の名前を連ねたボードはない。
午後9時すぎ、枝野幸男幹事長は「政権を失って党をゼロから再建している途上での選挙だ。何とか現有議席から伸ばしてもらい、再建に向けた第一歩を確かなものにしたい」と硬い表情。「一度総選挙があれば普通3年強は解散がない中で、2年弱での選挙だった」と恨み節も聞かれた。
午後10時すぎには海江田万里(かいえだ・ばんり)代表=東京1区=と菅直人(かん・なおと)元首相(68)=東京18区=の選挙区での「敗北確実」が報じられた。