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海保の前でサンゴ密漁「あれが現実」 小笠原 漁場占拠する中国漁船 (3/3ページ)

2014.11.13 09:35

巡視船の前で悠々と網を巻き上げる中国漁船の船員=2014年11月9日、東京都の小笠原沖(大山文兄撮影)

巡視船の前で悠々と網を巻き上げる中国漁船の船員=2014年11月9日、東京都の小笠原沖(大山文兄撮影)【拡大】

  • 中国漁船(手前)に迫る海上保安庁の巡視船「するが」。中国漁船は網を回収した後、全速力で逃走を図った=2014年11月9日、東京都の小笠原諸島沖(大山文兄撮影)
  • 東京都の小笠原諸島・父島から16キロ地点のルポ現場=2014年11月9日
  • 中国・浙江省、福建省、尖閣諸島(沖縄県石垣市)
  • 小笠原諸島(東京都小笠原村)
  • 尖閣諸島(沖縄県石垣市)、接続水域、領海、排他的経済水域(EEZ)
  • 【沖縄県・尖閣諸島周辺】接続水域__国連海洋法条約に基づき、自国の領海最大12カイリ(約22キロ)の外側に設けられた12カイリ(約22キロ)の水域。銃器、麻薬などの密輸入を防ぐため、通関や出入国管理などに関する法令に違反する行為の防止、処罰に必要な措置を執ることができる。公務員の職務執行を妨げる行為についても自国の法令を適用できる。日本は1996(平成8)年6月に国連海洋法条約に批准。接続水域を定めた。

 石井さんは「年末にかけては魚の値が上がる時期。なのに指をくわえて見ているだけだ」と唇をかむ。

 達良丸のレーダーが捉えた6隻の中国漁船のうち5隻は巡視船から離れようと一列になって領海の外へ向かっていく。中には、船首に日の丸を付けた船もいた。1隻だけはその場を離れない。「網の巻き上げが間に合わなかったんだ」と金澤さん。

 巡視船は中国語で警告を発するが、甲板にいた雨具姿の中国人船員数人は網を巻き上げる手を止めようとしない。白い歯を見せ、笑みを浮かべながら作業を続ける船員も。巡視船は警告を発するだけで手出しはしない。

 約5分後、網を巻き上げた中国漁船は悠々と去っていった。「いったい巡視船は誰を守っているんだろうか」。金澤さんはため息をついた。(森本充/SANKEI EXPRESS

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