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【野口裕之の軍事情勢】第一次大戦、日本も欧州で闘っていた…日本人従軍看護婦の活躍 (5/5ページ)

2014.11.10 06:00

日中戦争の最中、万歳に送られて中国戦線に赴く従軍看護婦たち。その源流は第一次世界大戦時に欧州に派遣され、現地で激賞された「救護看護婦」だった=「明治100年の歴史」(講談社、提供写真)

日中戦争の最中、万歳に送られて中国戦線に赴く従軍看護婦たち。その源流は第一次世界大戦時に欧州に派遣され、現地で激賞された「救護看護婦」だった=「明治100年の歴史」(講談社、提供写真)【拡大】

 ところで、仏組は出国~帰国・解団式まで1年10カ月間、露組は同じく1年7カ月、英国組も1年3カ月と、独身者もいたろうが長期にわたる過酷な単身赴任が続いた。戦時の救護(日赤)看護婦召集には、乳飲み子を抱えるといった家庭の事情にかかわらず、原則20年の長期にわたり応召義務が課せられていたためであった(後15→12年に短縮)。しかし、御国の名誉に挺身する使命感と職業意識が占めた部分が格段に大きい。

 日清戦争当時は「卑しい看護婦が名誉有る帝國軍人の世話をするのか」と非難が聞かれたが、北清事変→日露戦争での評価が欧露派遣につながる。その欧露派遣は「看護婦さん」が女子の憧れになってゆく過程を加速した。女性の憧れる職場環境を、安倍政権が創造できるか-。女性の側にも、強烈な使命感や職業意識がなければ達成はおぼつかない。(政治部専門委員 野口裕之/SANKEI EXPRESS

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