サイトマップ RSS

50年、脚光を浴び続けた「前衛の巨人」 「尾辻克彦×赤瀬川原平-文学と美術の多面体-」 (2/4ページ)

2014.10.20 10:20

赤瀬川原平「復讐の形態学(殺す前に相手をよく見る)」1963年_名古屋市美術館蔵=千葉市美術館で展示予定(提供写真)

赤瀬川原平「復讐の形態学(殺す前に相手をよく見る)」1963年_名古屋市美術館蔵=千葉市美術館で展示予定(提供写真)【拡大】

  • 赤瀬川原平「宇宙の缶詰」1964/1994年_作家蔵(協力:白石コンテンポラリーアート)=千葉市美術館で展示予定(提供写真)
  • 芥川賞受賞作の「父が消えた」と正賞の懐中時計=町田市民文学館ことばらんどで展示(提供写真)
  • 愛猫家、赤瀬川原平氏の猫コレクション=町田市民文学館ことばらんどで展示(提供写真)

 赤瀬川氏の「旅行」そして「芸術」は「反対をやること」。そういえば、空き缶の内側にラベルをはり直して宇宙を包み込んだ「宇宙の缶詰」、手書きで“千円札”を作品にした「復讐の形態学(殺す前に相手をよく見る)」、役に立たない階段を超芸術とみなした「トマソン黙示録真空の踊り場・四谷階段」、老いをポジティブに見つめ直した「老人力」など、いつも常識と反対のことをしている。

 そして、私たち鑑賞者も、反対のことを知らされることで、いつもと違った“景色”をみる「旅行」に参加できた。

 小説家としての赤瀬川氏について町田市民文学館ことばらんどの谷口朋子学芸員は、「尾辻克彦も、表現者の赤瀬川が内包する人格の1つ」としたうえで、才能として「物を解体するような」「空想も現実のように描く」高い描写力を挙げる。

 別分野に移り住む

 開催中の「尾辻克彦×赤瀬川原平」展は、約250点を展示。うち約200点を赤瀬川家から借用した。愛猫家で知られる氏の猫の置物コレクションや愛用のカメラなど普通の展覧会では見られない物も並ぶ。また図録には、「父が消えた」で同行したとされる雑誌社の「馬場君」こと作家の関川夏央氏が寄稿している。

1968年ごろの全共闘時代の文化

産経デジタルサービス

産経アプリスタ

アプリやスマホの情報・レビューが満載。オススメアプリやiPhone・Androidの使いこなし術も楽しめます。

産経オンライン英会話

90%以上の受講生が継続。ISO認証取得で安心品質のマンツーマン英会話が毎日受講できて月5980円!《体験2回無料》

サイクリスト

ツール・ド・フランスから自転車通勤、ロードバイク試乗記まで、サイクリングのあらゆる楽しみを届けます。

ソナエ

自分らしく人生を仕上げる終活情報を提供。お墓のご相談には「産経ソナエ終活センター」が親身に対応します。

ページ先頭へ