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主張しないことで人の「力」を表現 彫刻展「保井智貴 佇む空気/silence」 (1/5ページ)

2014.9.22 14:50

彫刻展「保井智貴_佇(たたず)む空気/silence」。「空から」2014年(提供写真)

彫刻展「保井智貴_佇(たたず)む空気/silence」。「空から」2014年(提供写真)【拡大】

  • 彫刻展「保井智貴_佇(たたず)む空気/silence」。「untitled(IGH1)」2008年(提供写真)
  • 彫刻展「保井智貴_佇(たたず)む空気/silence」。「echoic」2008年(提供写真)
  • 彫刻展「保井智貴_佇(たたず)む空気/silence」。(5)untitled_2008
  • 彫刻展「保井智貴_佇(たたず)む空気/silence」。「cazpsule」(部分)2008年(提供写真)
  • 彫刻家、保井智貴(やすい・ともたか)さん=2014年9月3日(原圭介撮影)

 【アートクルーズ】

 経済的な繁栄を目指して突き進む現代人たちを、立ち止まらせ、本当の豊かな時間や進むべき道について考えさせる-。そんな彫刻展「保井智貴 佇(たたず)む空気/silence」が、彫刻の森美術館で開かれている。あなたは、彫刻の醸し出す静謐(せいひつ)さに浸ることができるだろうか。

 今回の個展のためにつくった新作「空から」は高さ167センチ、等身大の若い女性像だ。長い黒髪と青く光沢のある格子柄の衣装、そして白い靴…。今回はモデルがいるが、像自体はどこにでもいそうな乙女の像。口をむすんで直立する姿は、生身の人間がじっと立っているように見えてくる。

 展示されている彫像は、どれも木や石を削ってつくったものではない。乾漆(かんしつ)という技法でつくられている。乾漆とは、阿修羅像で知られる興福寺の「八部衆立像」など7世紀末から8世紀にかけての天平文化で、仏像をつくるのに用いられた技術だ。粘土で作った像をもとに石膏で型を取り、その上に麻布と漆(うるし)を何度も塗り重ねて像にする。その工程は4カ月以上もかかるという。

生きている漆と向き合う

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