【アメリカを読む】
バラク・オバマ米大統領(53)が最初の大統領選への出馬を検討していることを明らかにしたのは2006年10月のことだ。08年大統領選の2年前、中間選挙の最中だった。16年の次期大統領選から逆算するとちょうどこの秋に当たる。出馬を検討している民主党の有力候補、ヒラリー・クリントン前国務長官(66)は年明けに最終決断すると表明した。11月の中間選挙後をにらみ、「ポスト・オバマ」たちの動きが活発化している。
バーバリ戦争の教訓
共和党の有力な大統領候補の一人と目されるマルコ・ルビオ上院議員(43)も17日、ワシントンのホテルで安全保障をテーマに演説した。イスラム教スンニ派過激組織「イスラム国」に米国人2人が斬首殺害されたことからオバマ政権の外交・安保政策が争点になっている。ルビオ氏の演説の基調も「オバマ批判」だったが、米国が世界で果たすべき役割を明確にする建設的な提言だった。
「米国はバーバリ戦争から重い教訓を得た。わが国が世界から孤立していないがゆえに、いかなる場所で発生する脅威にも備えておかなければならないということだ」