オランダのフランス・ティメルマンス外相(53)は、安保理会合に出席し決議を歓迎。オーストラリアのジュリー・ビショップ外相は、決議は「残虐行為に関わった者」を処罰するとの安保理の明確なメッセージだと強調した。
決議はマレーシア機撃墜を「最も強い表現で非難する」と強調。親露派に機体の残骸を破壊したり遺品を持ち去ったりしないよう要求し、欧州安保協力機構(OSCE)などの国際的な調査活動に制限を加えないことも求めた。
遺体の収容も「尊厳と敬意」を持って当たるべきだと主張。「完全かつ徹底した独立的国際調査の立ち上げ支援」をうたい、撃墜に関与した者の処罰を要求、関係国に協力を要請している。
≪現場の惨状、合意を後押し 真相究明、対立が影≫
ロシアと、ウクライナや欧米の溝はなお深く、真相解明に影を落としている。
異例の演説
「この週末、分離主義者(親露派)が現場を荒らす映像を世界中の人々が見た。『やめろ! そこには(亡くなった)人がいる』と同じ気持ちを抱いた」。7月21日の安保理会合でパワー氏は語気を強めた。これに先立ちホワイトハウスで緊急声明を発表したバラク・オバマ大統領(52)も「親露派は何を隠そうとしているのだ」と不信感をあらわにしていた。