また、最大野党、インド人民党(BJP)の首相候補、ナレンドラ・モディ氏(73)は最近、演説でバングラデシュからの不法移民流入の取り締まり強化を繰り返し訴えている。アッサム州ではBJPの影響力は限定的だが、アハメドさんは「こうした演説が緊張を高めさせた」と述べモディ氏にまで怒りの矛先を向けている。
与党、国民会議派も「モディ氏はインドを分断させるモデルだ」(カピル・シバル連邦政府法相)と非難を強めているが、BJP側は「法と秩序を維持せず、武装集団の取り締まりをできない国民会議派のせいだ」と反論している。(ニューデリー支局 岩田智雄/SANKEI EXPRESS)
■ボド族 インド・アッサム州やネパールの一部に住むボド語を話すモンゴロイド系民族。大半がヒンズー教徒で一部はキリスト教徒。アッサム州内の居住地域ボドランドの独立を目指した武装組織、ボドランド自由戦線は2003年に武器を置き、住民の自治を認めた「ボドランド地域評議会」と約9000平方キロの「ボド地域自治地区」の設立で政府と合意した。独立を目指す別の武装組織はなお存在する。