【国際情勢分析】
安倍晋三首相(59)の靖国神社参拝から3週間以上がたった今も、中国による安倍氏批判は、止むどころか、激しさを増している。世界各国に駐在する中国大使らが、現地有力紙への寄稿などを通じ、「侵略の歴史の美化と戦後国際秩序の否定こそ、安倍氏の靖国参拝の本質だ」などと、一方的な主張を拡散し続けている。
大使は世論戦の主力軍
中国の狙いについて、シンガポールの英字紙、ストレーツ・タイムズ(電子版)の1月8日付の論評は、専門家の次のような見解を紹介した。
「たいていの国は、日中間のもめ事に巻き込まれたくないと思っている。中国もそれは知っているが、安倍氏の靖国参拝を、歴史と第二次世界大戦の結果を覆そうとする意図の表れだと描くことで、国際問題に変え、もっと多くの国に日本を非難させることができると考えている」
海外の中国系メディアも中国大使らに呼応した動きを見せている。