韓国の朴槿恵(パク・クネ)大統領(61)は12月19日、大統領当選から1年を迎える。日本との国交正常化を果たし、日本の資金導入で高度経済成長を成し遂げた朴正煕(チョンヒ)大統領(1917~79年)を父に持つ朴大統領には当初、日韓関係の早期改善に期待がかかったが、「歴史認識」を理由に安倍晋三首相(59)との首脳会談を拒み続けている。
当選直後の今年1月、日本は他国に先駆けて額賀福志郎氏(69)を首相特使として派遣した。朴氏の当選を契機に、李明博(イ・ミョンバク)前政権で最悪になった両国関係を改善する考えがあったためだ。
だが韓国側の思惑は違った。朴政権は米中2大国間でのバランス外交を重視していた。朴氏は大統領当選後、駐韓米国大使の次に必ず日本大使と会談してきた歴代大統領の慣例を覆し、日本大使を中国大使の次の3番目に“格下げ”して対中傾斜が決定的になる。