イランのロウハニ新政権も北朝鮮と従来の協力体制を維持することを、ロシアは示唆している。
<キューバは北朝鮮のイデオロギー上の連合国といえるが、そのキューバを代表して式典に出席したのはホセ・ラモン・バラゲル・カブレラ氏一人だった。カブレラ氏は有名な政治家で、現在キューバ共産党国際部の副部長を務めている。だがこのケースでも相互の親近感は多くは軍事技術協力に強調されていた>
さらにアフリカからウガンダとザンビアが代表団派遣した。「ロシアの声」は、<ピョンヤンに公式代表団を送り込んだこれらの国々が、ザンビアを除いては米国およびその同盟国とは容易ではない関係を結んでいる。このため、こうした国々の代表団が北朝鮮の公式行事に列席していたということは、プラグマティズム的な外交だけでなく、「反帝国主義的連帯」の表れだとみなしてもいいのではないだろうか>と指摘する。
ロシアは、この式典に政府代表団を派遣せず、朝鮮戦争従軍経験者(ソ連兵が義勇兵として参加した)の出席のみにとどめた。北朝鮮の金正恩第一書記が進める「反アメリカ帝国主義国際連帯」をロシアは危険視しており、そのような冒険政策から距離を置く姿勢を鮮明にしている。(作家、元外務省主任分析官 佐藤優/SANKEI EXPRESS)