マッハ5の砲弾…1秒の判断遅れが命取り 衝撃的な“戦車戦秘話” (5/5ページ)

2016.8.13 17:09

  • 昭和45(1970)年、富士駐屯地で、61式戦車の砲腔内を洗棹(せんかん)を使って清掃する木元寛明さん(右から2人目)ら戦車乗員たち(木元さん提供)
  • 90式戦車が表紙に登場する「戦車の戦う技術」(サイエンス・アイ新書)の書影
  • 歴戦のタンカー、木元さんは、戦車戦の戦術はもちろん、世界の戦車史にも造詣が深かった
  • 旧飛行場に残された日本軍の戦車
  • 千島列島・シュムシュ島(占守島)に残る旧日本軍の戦車(サハリン州提供・共同)

 例えば、陸自でも導入している米軍の最新攻撃ヘリAH64アパッチの戦闘データとして、かつて対戦車戦において1対19という驚くべき数字が公表された。つまり、アパッチ1機で戦車19台と戦えるという意味だ。

 しかし、木元さんはこう反論した。

 「このデータはあくまで外国の広大な砂漠や平野での戦闘の結果。これが木々が生い茂る山中などだったら、結果はどうなるか? 例えば日本の北海道など…。隠れることのできない戦闘ヘリの方がむしろ不利ではないでしょうか?」

 では、戦車戦を知り尽くした歴戦の“タンカー”木元さんなら、どんな対戦成績を予想するか?

 「自分だったら1対1まで持ち込めますよ」と自信を見せた。ホバリング中のヘリなら3キロ離れていても戦車砲で撃墜可能だという。

 陸自幹部時代、木元さんは米国へ留学。米国の主力戦車M1エイブラムスの製造工場や米最新鋭戦車の研究開発現場などへも訪れたという。陸自で90式まで乗り継いだ木元さんは、その後の日本の新型戦車の研究開発の任務を負い、米国で学んでいたのだ。

 このときの成果が反映され完成したのが、現在、世界最高峰の能力を持つといわれる陸自の主力戦車10式だ。

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