冒頭の木元さんの言葉で紹介した、戦車の砲塔から飛び出す砲弾のスピードはマッハ5-という事実。
「あの影は敵か、味方か?」。戦場における、このほんの一瞬のためらいが、4人の命運を左右するのだ。
司馬さんは正式な戦車小隊長だった!
作家の司馬?太郎さんが学徒出陣し、陸軍少尉で、戦車小隊長だったという話は有名だが、司馬さん自身、あまり当時のことを著作などに詳細に書き残していない。
日本の戦車史にも詳しい木元さんは「実は司馬さんは日本陸軍で正式な戦車小隊長の教育を受けていたんですよ」と明かす。
木元さんによると、司馬さんは昭和19年、幹部候補生として旧満州の四平陸軍戦車学校に入校、約8カ月間の教育を受けていたという。