日本で桜の花見を楽しむ外国人観光客が増え、中国人客らのマナー違反の振る舞いが波紋を広げることも多い。記念撮影のために枝を折ったり、トイレを汚したり、とまさに「爆買い」ならぬ「爆花見」といった様相を呈している。言語や文化の違いを超え、誰もが楽しめる花見のあり方を探る必要がありそうだ。
枝を折って記念撮影
関西随一の花見の名所として知られ、今春も大型観光バスに乗った中国人客らが押し寄せた大阪市中央区の大阪城公園。
ボキッ。5日夕、園内の桜並木に鈍い音が響いた。
「イー、アール、サン(イチ、ニ、サン)」。折ったばかりの桜の枝を手にした3人組の若い女性がポーズを決め、同年代の男性が掛け声とともにカメラのシャッターを切る。
女性らは枝を髪飾りのようにさして満面の笑みを浮かべ、さらなる暴挙に出た。記念の一枚に“演出”を加えようとしたのか、木を揺すると花びらがハラハラと涙のように舞った。