連合は14日、2016年春闘の臨時回答集計(4月12日時点)を発表した。賃金水準を一律に引き上げるベースアップ(ベア)と定期昇給を含めた平均賃上げ率が2.06%となった。前回の3月30日時点(2.09%)からやや低下したが、連合では賃上げの流れは継続していると評価している。
春闘は例年、3月中旬に業界を代表するような大手製造業が先行して回答。その後、中堅や中小企業の回答が集まるため、時間を追って賃上げ率が急激に下がっていく。ただ、今年は中小労組が健闘しており、低下はわずかとなっている。
業種別では、交通運輸や商業流通、サービス・ホテルの組合員数300人未満の組合で、前年を上回る賃上げ額を獲得している。
同日会見した連合の神津里季生会長は「底上げが進んでいるこの流れを、中小労組や連合傘下以外の組合でも広げていくことが重要だ」と語った。