みかんはお歳暮に、マグロは化粧品に…
昨年、話題を集めた「ウナギ味のナマズ」は今年1月、東京でテスト販売を行った。農学部水産学科の有路昌彦准教授を中心に開発したもので、「ウナギみたいに骨がないので、ナマズの方が好き」などの声があがり、おおむね好評だったという。今夏の「土用の丑の日」に向けて、急ピッチで生産体制の構築を進めていく方針だ。
近大付属農場湯浅農場(和歌山県湯浅町)で栽培されている「近大みかん」は昨年10月、近鉄百貨店がお歳暮商品として販売。近大ブランドのはしりといわれる「近大マグロ」は、カップラーメンや化粧品などへと用途が広がっている。
近大が手がける食材や関連ビジネスに共通しているのが、民間企業との産学連携の成果といえる。
文部科学省の平成26年度調査によると、近大は「民間企業からの受託研究実施件数」は239件で全国2位。実は、25年度には254件で全国1位になっている。それでも、21年度の126件(9位)だったことを考えれば、この5年間でほぼ倍増させていることがわかる。