セクハラ課長に書面注意は甘い？　「女盛りやな」「俺の性欲は年々増すねん」 (4/6ページ)

　原告は、課長代理だった４０代の男性２人。派遣社員の女性らに「夫婦間はもう何年もセックスレスやねん」「俺の性欲は年々増すねん」「夜の仕事とかせえへんのか？　したらええやん」などと性的な発言を繰り返したとして、２４年２月にそれぞれ出勤停止３０日間と１０日間の懲戒処分を受け、降格された。

　男性側はセクハラ発言をしたことは認めたものの「事前の警告がなく懲戒解雇に次ぐ重い処分をしたことは不当」と主張。出勤停止の懲戒処分は重すぎる、と訴えた。

　１審大阪地裁は、発言内容が就業規則で禁止されたセクハラに当たると認定した上で「弱い立場にある女性従業員らに強い不快感を与える発言を繰り返し、悪質だ」として処分を有効と判断。男性側の訴えを棄却した。しかし、２審大阪高裁は男性側の主張を認め、「セクハラ行為が軽微とはいえないが、事前の警告がない重い処分で酷だ」と男性側の逆転勝訴とした。

最高裁第１小法廷は今年２月、被害者が１人の時に発言を行い…