不織布の品質はさまざま。日本の繊維メーカーの素材は、綿などの天然成分をもとにしたセルロースが多い。外国製に多い、綿をそのままシート状にしたものより美容液がなじみやすく、肌への刺激が少ない特性がある。
化学大手クラレ子会社のクラレクラフレックスや、旭化成子会社の旭化成せんいは、肌への密着状態がひと目で分かる透明度の高さや、ストレッチ性に優れたセルロース不織布を手掛ける。
クラレクラフレックスの足立篤美社長は「特に中国で需要が増えており、昨年から今年にかけて採用ブランド数が倍増した」とし、旭化成せんいの担当者も「インバウンドが増えている効果かもしれないが、国内の販売量がこの半年で顕著に伸びている」と話す。
ほかにもユニチカや帝人、オーミケンシなど、大阪の繊維メーカーが、こぞって美容フェースマスク向けの製品を強化している。