■食べ合わせでも味は変化
学校給食の異味・異臭の訴えは珍しいことではない。
日本酪農乳業協会(現Jミルク)が平成18年に作成した「学乳における異味・異臭発生対応マニュアル」によると、異味・異臭に関係する事故が14年度から16年度までに11件発生。いずれも検査で異常は確認されず、工場の製造工程にも原因は見当たらなかった。事例に対し、学校側に「牛乳の風味は季節や乳牛の餌によって変わりうる」「給食の食べ合わせにより牛乳の味の感じ方も変化する」などと説明。一方で、「学校では1人の児童が『味がおかしい』と言うと、他の大勢の児童も連鎖的に同じ症状を訴える傾向があった」と分析している。