その後の同社の調査で、加工前の生乳を運ぶタンクローリー車1台から豆臭が確認され、同社はこれが原因の可能性が高いとした。豆臭は牛乳を温めたときなどに感じるにおいで、出荷前の官能検査では異常と判断されなかった。小児科医でもある岡部所長は「官能検査をした大人には許容範囲の味や風味が、子供たちには『いつもと違う=異味・異臭』となったのではないか」と推測する。
集団パニック?
千葉県では5月下旬、古谷乳業が牛乳を提供していた小中学校から「牛乳の味がおかしい」との訴えが相次いだ。保健所の調査(複数回答)で、下痢320人▽腹痛1223人▽吐き気282人▽嘔吐26人-だったが、医療機関を受診した児童、生徒は16人。県衛生指導課によると、普段の日でも1%程度の子供は医療機関を受診しており、今回の受診者数が特に多いわけではないという。