要介護度の中重度の人を受け入れるかどうかは事業所によって異なる。通所リハビリの利用者の平均的な要介護度は、特別養護老人ホームなどが提供する「通所介護」とあまり差がない。通所リハビリには医師が配置されているが、胃ろうなど医療ニーズのある人の受け入れも多くない。
厚生労働省は昨年度の介護報酬改定で通所リハビリに、要介護度が重く、医療の必要のある人の受け入れを促した。要介護度が4、5で胃ろうなどの経管栄養、褥瘡(じょくそう)などの治療を行っている人などを受け入れた場合に加算を新設した。しかし、受け入れは広がっていない。
背景には、重度の人へのリハビリ効果がはっきりしないこともある。効果を感じている事業所がある一方で、重度者の多い事業所は平均要介護度の悪化が大きいとの調査結果もある。機能低下にリハビリが追いつかない格好だ。重度の人にどんなリハビリを、どう行うか-。現場の模索が続く。