「ひらめきは執念から」 偉大だった“インスタントラーメンの父” (1/3ページ)

2013.12.22 07:15

【父の教え】日清食品ホールディングス社長・CEO 安藤宏基さん

 世界初のインスタントラーメン「チキンラーメン」を発明し、その後、「カップヌードル」も開発した日清食品の創業者、安藤百福さん。次男の宏基さん(66)にとって、幼い頃のイメージは「朝から晩まで考え続ける父」だった。

 百福さんが大阪府池田市の自宅裏に作った小屋でチキンラーメンの研究に取り組み、完成させたのが昭和33年。「おーい、手伝え」。小屋から百福さんの声が聞こえると、家族総出で出荷を手伝った。宏基さんの役目はラーメンを1つずつセロハンの袋に詰める仕事だった。

 「小学4、5年の頃でした。でも、おやじは一体、いつ眠っているのかと子供心にも不思議に思ったほどでした」。百福さんは午前4時頃から夜遅くまで開発に没頭。「おやじの性格の最大の特徴は執念」(宏基さん)で、「発明はひらめきから、ひらめきは執念から」との百福さんの言葉を今でも大切にしている。

「完全主義者でした。大胆なのに細心さもあり、心配性」

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