必要なのは義務付けられた体験ツアーごとに数千円程度の参加費を支払うだけで、あとは自由。神戸グルメを堪能するなど神戸暮らしを“お試し”できる。
参加者が泊まるマンションはフェリシモが定期契約。北野、海岸通、布引の市内3エリアで1LDK程度の部屋を確保している。
参加条件は同市への移住を検討している20~49歳の県外在住者。最短で3泊、最長で13泊し、滞在中に神戸元町おすすめケーキとPAN歩▽北野異人館アート&アンティークツアー▽神戸ファッション美術館▽眼鏡づくり▽着物で街歩き-といった100項目以上の体験プランの中から複数選択することを義務付けられている。
移住者はわずか2人
体験事業は27年12月~28年2月、28年8月~11月の2回実施。年間の事業費は約600万円で、フェリシモが契約するマンションの賃貸料やフェリシモへの報酬なども含む。
全国から計約1400件の応募があり、単身者や家族連れら58組82人が参加した。希望日程が重なるなどした際は抽選で決めた。
市によると、関東からの参加者が最も多く約4割を占めた。次いで近畿や九州、中部の順で、単身者の参加が目立った。参加者のアンケートでは「実際に住んでみて気候や環境がよく生活しやすい街だと分かった」「ほかの地域と比較しながら移住を検討しているが、住んでみたいという思いが強くなった」と好意的な意見が多かったという。