静岡市葵区の自然保護団体「やまと渓流会」と井川漁業協同組合は20日、リニア中央新幹線のトンネル工事により大井川上流の生態系への影響が懸念されるとして、JR東海(名古屋市)に、工事で出る土砂の流入を最小限にする工夫や環境保護活動への支援などを求める要望書を提出した。
渓流会の村田幸信会長によると、安倍晋三首相が6月にリニア中央新幹線の大阪延伸を前倒しする方針を表明したことを受け、提出を決めた。村田会長は「大井川上流には絶滅の危険性が指摘されているヤマトイワナが生息しており、川が濁れば絶滅してしまうのではないか」と話した。
渓流会などは2015年5月にも静岡市のJR東海環境保全事務所に保護活動への支援などを求めた。