気象庁は31日、平成27年の二酸化炭素(CO2)濃度の年平均値が国内で観測している3地点全てで400ppmを突破し、いずれも過去最高を記録したと発表した。国連の関連組織によると、地球温暖化を防ぐためにCO2を含む温室効果ガス濃度を今世紀末時点で450ppmに抑える必要がある。専門家や気象庁の担当者は「危険領域に突入した。対策が急務だ」と警鐘を鳴らしている。
気象庁によると、小笠原諸島・南鳥島は401・4ppm(前年比1・9ppm増)で初めて400ppmを超えた。増加傾向も拡大し、7~17年の10年間は1年当たり平均1・91ppm増だったが、17~27年は2・06ppm増だった。南鳥島の他は岩手県大船渡市403・1ppm(同1・8ppm増)、沖縄県・与那国島403・8ppm(同2・0ppm増)だった。
地球規模では、米海洋大気局(NOAA)が2015年3月の世界40カ所の大気を分析し、月平均のCO2濃度が400ppmを超えたと同年5月に発表している。