水族館がクリオネ集めに苦心 「今年は必要な分の100分の1しか採れず」

2016.3.6 10:20

「流氷の天使」として知られる巻き貝の一種「クリオネ」(北海道立オホーツク流氷科学センター提供)

「流氷の天使」として知られる巻き貝の一種「クリオネ」(北海道立オホーツク流氷科学センター提供)【拡大】

  • 国内最大規模となる1500匹のクリオネを展示する、北海道立オホーツク流氷科学センターの水槽(同センター提供)

 北海道の水族館がこの冬、“流氷の天使”と呼ばれる巻き貝の一種「クリオネ」集めに苦労している。クリオネは北からの冷たい海水にのって北海道のオホーツク海沿岸にやって来るが、今年は流氷接岸が過去最も遅くなった影響で波の高い日が続き、海での採取が進んでいない。水族館関係者は「まだ今年は必要な分の100分の1しか採れていない」と嘆く。

 網走地方気象台は2月22日、「流氷接岸初日」を網走市で観測したと発表した。平年より20日、昨年より34日遅く、1959年の観測開始以来、接岸しなかった89年を除き、最も遅い記録となった。

 展示用クリオネは毎年1~3月ごろ、海岸付近で漂っているのを網ですくって集める。北海道立オホーツク流氷科学センター(紋別市)の桑原尚司学芸員(40)は「流氷は波を穏やかにする。波があると小さなクリオネは見えず作業できない」と話す。

産経デジタルサービス

産経アプリスタ

アプリやスマホの情報・レビューが満載。オススメアプリやiPhone・Androidの使いこなし術も楽しめます。

産経オンライン英会話

90%以上の受講生が継続。ISO認証取得で安心品質のマンツーマン英会話が毎日受講できて月5980円!《体験2回無料》

サイクリスト

ツール・ド・フランスから自転車通勤、ロードバイク試乗記まで、サイクリングのあらゆる楽しみを届けます。

ソナエ

自分らしく人生を仕上げる終活情報を提供。お墓のご相談には「産経ソナエ終活センター」が親身に対応します。