福島第1原発の現場を歩く 線量下降、防護服脱げる場所も (1/4ページ)

2016.2.8 21:44

防護服姿の作業員に混ざって、普段着で東京電力福島第1原発内の敷地内を歩く人ら。除染がすすみ防護服なしで歩けるエリアもできた=8日、福島県大熊町の東京電力福島第1原発(古厩正樹撮影)

防護服姿の作業員に混ざって、普段着で東京電力福島第1原発内の敷地内を歩く人ら。除染がすすみ防護服なしで歩けるエリアもできた=8日、福島県大熊町の東京電力福島第1原発(古厩正樹撮影)【拡大】

  • 解体が進む福島第1原発3号機建屋=8日、福島県大熊町(古厩正樹撮影)
  • 建設が進む海側遮水壁=8日、福島県大熊町(古厩正樹撮影)
  • 廃炉に向け作業が進む各建屋=8日、福島第1原発(古厩正樹撮影)
  • 建設が進む凍土遮水壁=8日、福島県大熊町(古厩正樹撮影)
  • タンク前で資材を運ぶ作業員=8日、福島県大熊町の東京電力福島第1原発(古厩正樹撮影)

 東京電力福島第1原発事故から間もなく5年の節目を迎えるのを前に、産経新聞は8日、現場で単独取材を行った。水素爆発で大破した3号機では上部のがれき撤去が行われ、燃料取り出しの準備が着々と進んでいた。敷地内の放射線量は大幅に下がり、通常の服で立ち入りが可能な場所も設けられた。第1原発では現在、約7千人が廃炉作業に当たっている。廃炉までは最長40年かかり、技術の継承や人材確保など、課題は山積している。護岸に多数の鋼管を打ち付ける「海側遮水壁」が昨年完成し、汚染水の流出を防ぐ措置が取られたばかり。約千基のタンクが敷地内を埋め尽くし、汚染水への対応の苦労もうかがえた。(天野健作)

 東京電力福島第1原発は、比較的落ち着きを取り戻している。だが、30~40年に及ぶ廃炉作業の全体工程を見れば、まだ序盤を走っているにすぎない。原子炉格納容器に残るとみられる溶け落ちた燃料(デブリ)の取り出しなど、最難関作業が待ち受けている。

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