この日は、みずほ銀行が暴力団関係者への融資を放置した問題をめぐってOBを含む54人の大量処分に踏み切ると発表。塚本隆史会長ら役員3人は辞任し、佐藤康博頭取は報酬を半年間ゼロとしたものの、自らの辞任は否定した。
みずほの会見はある意味、引責辞任を表明した出崎社長とは対照的だった。だが、出崎社長の引責辞任という重い決断を、評価する声は出なかった。
身から出たさび
「これだけ大きな問題を起こしたのだから、最初から社長が出て説明を行うべきだった。消費者目線が欠落している証拠だ。身から出たさびとしかいいようがない」と話すのは、企業広報・危機管理コンサルティングのエイレックス(東京都)の江良俊郎社長だ。
コーポレートガバナンス(企業統治)に詳しい同志社大大学院ビジネス研究科の蔵本一也教授も「健康被害などが出ていないからと高をくくっていたのではないか。名門ブランドだけに謝れば何とかなると思っていたのだろう」とみる。