阪急阪神ホテルズ(大阪市)でメニューと異なる食材を使っていた問題は経営トップの辞任に発展、「阪急阪神」という関西屈指の名門ブランドのイメージを大きく失墜させた。要因の一つとなったのは、ホテルズ側の対応のまずさだ。公表の仕方や遅れ、二転三転した説明…。お粗末な対応が消費者の怒りを増幅させ、顧客離れを招いたことは間違いない。地に墜ちた名門ブランドが再び輝きを放つ日は来るのだろうか。
「揚げ足を取られた」
10月22日午前。阪急阪神ホテルズと親会社の阪急阪神ホールディングス(HD)のホームページに、「メニュー表示と異なった食材を使用していたことに関するお詫びとお知らせ」とのニュースリリースがアップされた。
イベント案内や新企画など、発表側にとって“イチ押し”のリリースであれば、担当記者に直接電話がかかってくることが多い。
トップが出席する会見など、重要度の高い案内も同様だ。だが、このリリースについては連絡はなく、常駐記者がほとんどいない記者クラブに配布と同時に、マスコミ各社にファクスが送られたのみだった。