やはり東上線も、沿線が住宅地として発展してきたため、多くの人が利用するようになった。ところが、東上線だけではさばけない。そこで、和光市から地下鉄に入り、都心を目指すようにした。なお和光市には、東京メトロの和光検車区がある。
和光市から、という短い区間の複々線は、東京メトロとの協力関係の存在がなければありえない。
なお、東京23区の隅っこにある成増からは、東上線沿線から都心に向かう乗客をさばくために普通列車が運行されている。もし地下鉄がなく、東上線沿線の乗客を東上線だけでさばく……と考えると恐ろしいものがある。
このように、東武鉄道は「ネットワーク」を大切にする会社なのだ。
JRなどとの協調
このほかにも、東武鉄道がネットワークを大切にしている会社だと思える事例がある。東武日光や鬼怒川温泉へ向かう特急は、基本的には浅草から出発する。しかし、JR東日本の新宿駅を出発し、栗橋駅で東武日光線に乗り入れ、東武日光や鬼怒川温泉へ向かう列車もあるのだ。