アルプス電気は振動で触覚を表現できるデバイス(電子部品)をゲーム会社などに供給しているが、圧力で堅さや質感を表すデバイスも19年度をめどに量産を始める。将来、災害などで危険な場所にある機器を遠隔地からVRで操作する場合、「視覚、聴覚に加えて触覚も役に立つ」(同社)としている。
NTTも触覚技術を研究しており、テニスの錦織圭選手のサーブをVRで疑似体験するシステムでは、ボールがラケットに当たった感覚を振動でプレーヤーに伝える。触覚そのものではないが、スマートフォンのケースの振動で手が引っ張られる感覚を表現する技術は視覚障害者の道案内などに役立てることが期待されている。(高橋寛次)