■保障性商品を訴求、コンサル強化へ
--トランプ相場が保険ビジネスに与える影響は
「一番影響を受けるのは為替の動きだ。足元の相場は円安に振れているが、トランプ新政権の政策運営次第で円高に戻るリスクもある。米国金利が上がると、当社が投資している米国債の利回りも上がる。ただ、為替差損を回避するためのコストも増えるのでバランスを取る必要がある」
--日銀の大規模な金融緩和は長期化しそうだ
「国債の利回り曲線は平坦(へいたん)化し、超長期金利も過度に低下している。マイナス金利の深掘りは慎重に判断してほしい。現状の超長期金利の水準では、生命保険会社の投資の目線にはまだ合わない」
--予定利率の目安となる標準利率が4月に0.25%下がる
「これだけ標準利率が下がると、保険料の維持は考えにくい。ただ、同じような幅で予定利率を下げていくと、お客さまから見た貯蓄性商品の魅力は薄れてしまう。商品自体の魅力や商品ラインアップは極力保つと同時に、会社の財務健全性を維持する必要もある。両面を検討し、保険料をどうするか検討しているところだ」
--低金利下での商品戦略は
「保障性商品を訴求し、コンサルティングを強化していく。低金利にある程度対抗力があると同時に、少子高齢化などの社会課題の解決に貢献できるような新商品の開発も進める。銀行の窓口販売用に外貨建ての保険商品も作る。傘下の三井生命保険との商品の相互供給も加速する」