大和証券グループ本社で、生え抜きの女性として初めて取締役に就任した田代桂子氏(53)は「発言などを見ていてもトランプ氏は上品さに欠ける。米国の展望について不安になる」と結果に驚く。女性蔑視発言などを念頭に、「彼のような価値観や道徳観が広まると、女性や移民にとって住み心地の悪い国になってしまう」と懸念した。
一方で「英国や台湾、南米など、世界で女性のリーダーが誕生している。クリントン氏の敗北で女性の政界進出が難しくなることはないだろう」と話した。
駒沢大の大山礼子教授(政治制度論)は「米国でも女性候補者への採点は厳しくなりがち。例えば、ヒラリー氏がトランプ氏と同様の発言をしていたら候補者にすらなれなかっただろう」と分析。「民主党が女性を候補に選んだことが敗因になったとすれば残念だ」と話した。