「トランプリスク」警戒…東京株1万7000円割れ 勝てば“1ドル97円”も? (1/2ページ)

 米大統領選の行方が混沌(こんとん)とし、株や為替の値動きが大きくなっている。4日の東京株式市場では、投資家の根強いリスク回避姿勢から、日経平均株価が大幅続落して約半月ぶりに節目の1万7000円を割り込んだ。東京外国為替市場では比較的安全とされる円が買われ、一時1ドル=102円台後半まで円高ドル安に振れた。極端な主張が目立つ共和党候補トランプ氏が勝利すれば、平均株価は1万5500円程度まで下げ、円相場は年初来高値となる1ドル=97円程度まで急伸するとの見方もある。

 平均株価の終値は2日終値比229円32銭安の1万6905円36銭。下げ幅は一時332円に広がった。「トランプリスク」への警戒感から3日のニューヨーク市場でダウ工業株30種平均が6営業日続落して約4カ月ぶりの安値となり、東京市場もこの流れを引き継いだ。平均株価は直近の2営業日で537円下げた。

 民主党候補クリントン氏の私用メール問題が再燃した後、各種世論調査ではトランプ氏が支持率でクリントン氏を猛追。勝敗を決する大統領選挙人の獲得予想では依然クリントン氏が優勢との見方が多いが、市場関係者の間には6月の英国の国民投票で欧州連合(EU)離脱派が勝利する想定外の結果となった記憶があるだけに、「トランプ大統領」の誕生に身構える。

専門家「トランプ氏が勝てば1ドル=97~98円もあり得る」