米大統領選、トランプ氏が1ポイント差で逆転 世論調査、クリントン氏のメール問題再燃で

11月8日の米大統領選挙を控え、ゴムマスク製造販売会社ではヒラリー、トランプ両候補のマスク製作がピークを迎えている=さいたま市大宮区の「オガワスタジオ」(鈴木健児撮影)
11月8日の米大統領選挙を控え、ゴムマスク製造販売会社ではヒラリー、トランプ両候補のマスク製作がピークを迎えている=さいたま市大宮区の「オガワスタジオ」(鈴木健児撮影)【拡大】

 【ワシントン=加納宏幸】米紙ワシントン・ポストとABCテレビが1日に発表した世論調査(10月27~30日実施)によると、大統領選の支持率は共和党候補のドナルド・トランプ氏(70)が46%、民主党候補のヒラリー・クリントン前国務長官(69)が45%でトランプ氏が1ポイント上回った。23~26日の調査ではクリントン氏が4ポイントのリードだった。トランプ氏の逆転は5月以来で、7月の候補指名後では初めて。

 28日に連邦捜査局(FBI)がクリントン氏の私用メール問題で捜査再開を発表した後も同氏の支持率は大きく変わっていないが、支持者で「非常に熱狂的」であるとした回答が捜査再開の前後で51%から43%へと8ポイントも下落。ABCは「私用メール問題をめぐる論争が影響を与えた可能性がある」と指摘した。

 トランプ氏は完全な無党派層の支持を広げている。以前はクリントン、トランプ両氏で支持を二分していたが最新の支持率はトランプ氏54%、クリントン氏25%。トランプ氏は民主党支持層からの支持も5%から9%へと拡大させていた。

 ただ、他の世論調査ではクリントンがなお優勢にあり、捜査再開が選挙にどう影響するかは不透明だ。