ドンキは16年6月期に過去最高の40店を出店した。8割にあたる32店は閉鎖店舗を改装した居抜き物件だった。ドンキの入居前はGMS、パチンコ店、専門店、家電量販店など多種多様な店舗が並ぶ。15年5、6月に約60店の不採算店を閉店したヤマダ電機の店舗だった場所も含まれている。
JR立川駅北口から徒歩4分の東京都立川市の中心市街地に今年2月にオープンした「MEGAドン・キホーテ立川店」。かつて「ダイエー立川店」だった場所だ。ダイエー立川店は1970年にオープン。近年は業績不振に加え、建物の老朽化もあって2014年2月に閉店した。解体してマンションにする計画も持ち上がったが、ドンキが耐震補強や改装を行い、生まれ変わった典型的な居抜き物件だ。約1万1000平方メートルの売り場には、トイレットペーパーや食品・飲料といった日用品から、高級ブランドの腕時計やバッグまで約10万点の品物をそろえている。
9月中旬のある平日の昼間、店内を見て回ると、多くの買い物客でにぎわっていた。ドンキによると、館全体の売上高は閉店直前のダイエー時代に比べて2倍以上に伸びているという。