イオンと花王は6日、トラック輸送で提携したと発表した。同日から関東と中部地方を出発した双方の車両の一部が中間地点の静岡県で積み荷を交換し、相手先に輸送する。物流を効率化し、コスト低減や二酸化炭素(CO2)の排出削減につなげる狙いだ。トラック運転手の人手不足も改善できるとして、企業の物流提携が広がってきた。
関東と中部地方の商品輸送を単独で行う場合、帰り便のトラックは積み荷がない「空車」となり、非効率だった。これを両社が中間地点で積み荷を交換することで、荷物を積んだ比率が高まり、運賃コストを27%、CO2排出量を12%削減できるとみている。今後、他社にも提携への参加を働きかける。
関東・中部間の輸送は、1人の運転手が往復1泊2日の長距離輸送で対応してきた。今回の提携で日帰り勤務が可能となり、運転手の人手不足解消にもつながるとみている。両社は2014年9月から鉄道を使った共同輸送を始めていた。