現場の女性採用は、他の鉄鋼大手も増やしている。JFEスチールは、ここ2年連続で採用を倍増させてきた。神戸製鋼所も、4月に入社した現場女性は19人とそれ以前の5人程度から大幅に増え、割合も2%から10.7%に高まった。
問題なく対応
業界では、団塊世代の退職が5年ほど前に始まり、今後5年もこうした動きが続くとみられている。新日鉄住金の場合、その間に現場の3分の1程度が入れ替わるとみられている。
幅広い製品を扱う製鉄所の仕事は、単純作業とはいかないうえ、「作業員同士の連携、コミュニケーションが不可欠」(羽生さん)。このため、日本語が不得意な外国人には難しい。仕事内容によっては、一定の技能を身につけるのに数年かかるとされ、不足に応じて人員を補充することもしづらい。