小型無人機「ドローン」の展示会「国際ドローン展」(日本能率協会主催)が20日、千葉市の幕張メッセで開幕した。第2回となる今回は、前回の50社の約1.5倍の74社が出展。熊本地震の発生で防災意識が高まる中、災害対策や老朽化した橋、トンネルの点検などに役立つドローンの活用法を紹介。会場には、今後のドローンの活躍の場や市場の拡大を見込む企業関係者らが多数訪れた。
NTT東日本は、最大で20キログラムのケーブルを運ぶ能力を持つ災害対策用ドローンの試作機を出展した。ドローンを産業用に改造する国内メーカーとNTT東が、中国の世界最大手「深セン市大疆創新科技(DJI)」の機体を基に共同開発したもので、地震で橋梁(きょうりょう)が崩落した際に、河川に隔てられた陸地と陸地をケーブルで結ぶ際などの利用を想定している。
NTT東は昨年3月から、橋梁や電柱などに張った電話線や光ケーブルの点検などにドローンを活用しており、管内に9台を配備。2016年度中には11台を追加する予定だ。熊本を管轄するNTT西日本から応援要請がある場合は「対応したい」(担当者)としている。