大手百貨店が高級ブランドの腕時計をそろえた専門売り場の充実に力を入れている。訪日外国人客や富裕層の集客の目玉にして差別化を図る狙い。豊富な品ぞろえに加え、多彩なサービス提供や接客の改善に取り組んでいる。
三越銀座店(東京都中央区)は、市中空港型免税店「JAPAN Duty Free GINZA」の一角に約330平方メートルの高級時計専門売り場「タイムヴァレー」を9日オープンした。中国人観光客などに人気が高い欧州の7ブランドなどをそろえた。
売り場には腕時計の製造工程や歴史、取り扱っている商品一覧をデジタルツールで日本語、英語、中国語で説明する設備も導入。販売員も特別な研修を受け、専門知識を持つスタッフだけが対応する。
三越銀座店の浅賀誠店長は「(売り場の充実で)空港免税店と全館の売り場で相乗効果が期待できる」と話す。客単価は200万円を見込む。
高島屋は、日本橋高島屋(東京都中央区)の時計売り場を独立させた路面店「タカシマヤウオッチメゾン」を昨年10月に開いた。