今月、没後20年となる作家の司馬遼太郎。NHKは13、14の両日午後9時、総合で「NHKスペシャル 司馬遼太郎思索紀行 この国のかたち」を放送する。司馬が自著『この国のかたち』で問い続けた「日本、そして日本人とは何か」という思索を、日本各地に残る風習や司馬の未公開書簡の記述などからたどる。(本間英士)
『この国のかたち』は、昭和61年から司馬が急逝した平成8年にかけ、文芸春秋で連載されたエッセー。日本の風土や文化、宗教、組織論など幅広い分野を、司馬が独自の視点と平易な文章で考察している。
「司馬さんだったら今の日本をどう考えるのだろう、という思いが以前からあった。『この国のかたち』にはそのヒントが隠されていると感じるし、没後20年の節目に番組で取り上げることで、司馬さんのメッセージが輝くのでは」
NHKの谷口雅一チーフプロデューサーは、制作の狙いについてこう語った。