ヘーベルハウスの場合、築20年を超える物件は、間取りが古く汎用(はんよう)的ではなくなることから売れ行きが鈍り、同物件の半数以上が空き家となっている。今回のビジネスは、こうした建物が中心となる。
第1弾は築21年・延べ床面積106平方メートルの2階建て(千葉県流山市)。同じ条件で同等の新築を建築した場合、諸費用を含めた総額は3000万円程度と想定されるが、フレーム・ヘーベルハウスは2250万円程度に設定される見通しだ。
日本では戸建ての木造住宅は通常、築20~25年程度で劣化の程度にかかわらず資産価値がゼロと査定される。このため住宅市場に占める中古の比率は欧米に比べて極端に低く、リフォームや不動産仲介事業の拡大につなげるためにも中古市場の活性化は喫緊の課題となっている。
住宅大手10社は「スムストック」という共通ブランドを導入。各社が連携しながらイベントを開催するなど中古住宅の流通促進に取り組んでいる。旭化成リフォームの取り組みは、新たな顧客層を掘り起こす活性策として注目を集めそうだ。