NTT東日本は20日、20キログラムのケーブルを運ぶ能力を持つ小型無人機「ドローン」を、東京都調布市のNTT中央研修センタで報道陣に公開した。ドローンを産業用に改造する国内メーカーとNTT東が、中国の世界最大手「深セン市大疆創新科技(DJI)」の機体を元に共同開発した。できるだけ早い時期の現場への投入に向けて実験を続けている。
公開したドローンは、直径1.2メートルと現在配備中の機体より30センチ大きい。最大飛行時間は15分間で約500メートル分のケーブルを運ぶことができる。河川に隔てられた陸地と陸地をケーブルで結ぶ際などの利用を想定している。
NTT東は昨年3月から、橋梁や電柱などに張った電話線や光ケーブルの点検などにドローンを活用している。同12月には、超音波センサーを追加装備して障害物との衝突を回避できる機能を追加した。NTT東は管内に現在、6台を配備しており、2016年度初めまでに11台を追加する予定だ。
NTT東は、眼鏡に取り付けるウエアラブル端末を活用した設備保守点検業務のデモンストレーションも公開した。保守点検作業者の着用した眼鏡に、故障カ所を映し出すことで、点検作業をわかりやすく伝えることができるという。