関電管内の送配電網は14万キロメートル。多くの電線は昭和30~40年代の高度経済成長期に集中して整備された。更新時期を迎えているのに合わせ、低価格のアルミ電線を導入することにした。管内14万キロメートルが2~3割安く調達できると、数百億円規模のコスト削減効果になる。
ただ、アルミ製は、導電性の問題で銅製に比べて電線を太くする必要がある。高圧用電線の場合で、銅製が直径16ミリに対しアルミ製は19ミリと2割ほど大きくなる。その分、電線が受ける風圧が強くなり、強風が吹けば電線が切れたり、電柱が倒れたりする危険性が増すことになる。
銅製で十数年研究
このため関電は、古河電気工業と風に揺れにくいアルミ電線の共同開発に乗り出した。