パナソニックは3日、同社の乾電池「エボルタ」を動力源に、乾電池による電車走行距離のギネス世界記録に挑戦すると発表した。車両は川越工業高校(埼玉県川越市)の生徒が製作。11月3日に秋田県で20キロの走行を目指す。
同校電気科には電車班があり、例年、3年生が実際に走行できる車両を設計・製作するのが恒例。今回は13人が長さ約4メートル、高さ約2.9メートルの車両をつくる。デザインも同校デザイン科の生徒が担当。単1形エボルタを多数つないで動力とする。11月に秋田県由利本荘市の由利高原鉄道鳥海山ろく線で約10キロの区間を往復させる。
パナソニックは、2008年に発売したエボルタのブランド強化策の一環として、これを動力源としたロボットによる米グランドキャニオンの登頂や、東京から京都までの「東海道五十三次」の踏破などを行ってきた。
昨年は秋田県で旧小坂鉄道の廃線約8.5キロを走破。20キロの走行について担当者は「相当ハードな挑戦」と話している。