三菱重工業と日本原子力発電は1日、原発災害時の作業を補助する「パワーアシストスーツ(PAS)」を開発したと発表した。PASを装着すれば、約40キログラムの重さを補助できる。今回、PASを手がけるベンチャー企業のアクティブリンク(奈良県奈良市)とも協力して開発した。
三菱重工と日本原子力発電は原発災害時の放射線環境下での作業を想定し、PASを開発した。被爆を低減する重遮蔽スーツを装着しての作業、遠隔ロボットや非常用電源の運搬などの重作業を可能にした。
PASの外形は全長が399ミリメートル、幅が618ミリ、高さが1498ミリ、重さが39キログラムで上半身と下半身パーツで構成されている。
作業員はPASを背負う形で重い荷物を持ち運ぶ。持ち運ぶ際にPASのモーターが駆動し、作業の負荷を軽減する仕組みとなっている。三菱重工と日本原子力発電は今後もPASの改良を重ねて、早期の実用化を目指す。