三菱航空機(愛知県豊山町)が開発する国産初の小型ジェット旅客機「MRJ(三菱リージョナルジェット)」が11日、愛知県営名古屋空港(同町)で離着陸し、初飛行に成功した。国産旅客機の初飛行は戦後初のプロペラ旅客機「YS-11」以来、53年ぶり。初号機は2017年にANAホールディングスに引き渡される予定だ。
MRJは午前9時35分、滑走路を走行し、轟音(ごうおん)とともに初めて空へ飛び立った。機体が空中に浮いた瞬間、初飛行を見守っていた約170人の航空関係者から拍手が沸き起こった。太平洋側の上空を約1時間半飛行。静岡県沖から伊勢湾へ向かい、上昇や下降、左右への旋回などの操作を確認した。
三菱航空機と、親会社で量産を行う三菱重工業は今後、国内で飛行試験を続けた後、16年4~6月に米モーゼスレイク市(ワシントン州)でも試験を行う。