流通大手2社とコンビニエンスストア大手3社の2015年8月中間決算が8日、出そろった。プライベートブランド(自主企画=PB)商品やレジカウンター横でのいれたてコーヒーなどが好調なコンビニは、売上高と本業のもうけを示す営業利益が前期を上回った。イオンとセブン&アイ・ホールディングス(HD)も連結営業利益は増加したが、総合スーパー(GMS)部門は営業赤字となるなどGMSの不振が浮き彫りになった。
セブン&アイHDは同日、GMS事業の立て直しのため、仕入れ機能などを本部から個々の店に移し、本部人員の3割を削減することや収益改善が見込めない店については今後5年間で40店閉店するといった構造改革案を発表した。会見した村田紀敏社長は「食品などで地域のニーズにあった仕入れが弱かった」と不振の原因を振り返った。
イオンのGMS事業は売上高が前年同期比2.0%増の1兆3709億円、営業損益は87億円の赤字となり前年同期の赤字額から43億円も悪化した。セブン&アイHDのGMS事業を担うイトーヨーカ堂も90億円の営業損失(前年同期は6億円の黒字)となり2010年8月中間決算以来5年ぶりの赤字となった。